2005年03月12日

逆襲する「日本経済」―ならず者大国・アメリカへの“挑戦状”

逆襲する「日本経済」









逆襲する「日本経済」―ならず者大国・アメリカへの“挑戦状” Econo‐globalists (2)
副島 隆彦 (著)


 
目次

第1章 「市場」の復讐が始まった―世紀末妖怪"ヘッジファンド"に下された"神"からの鉄槌
第2章 日本はいま、一転して「金融統制下」になった―"金融自由化"をたたき潰したアメリカの戦略大転換
第3章 日本の「ゼロ金利」を仕組んだアメリカの野望―「金利」と「為替」で、経済大国の力をどう封じたか
第4章 進化する「日本資本主義」―アメリカにつけ込まれた"国家システム"からの脱却
第5章 大蔵省と日本銀行の秘密―この国の「経済政策」は国民を欺くウソで塗り固められている
第6章 「金融帝国アメリカ」への逆襲―日本の自立は、まず"悪の経済学"の本質を見抜くことだ
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逆襲する「日本経済」

副島隆彦、祥伝社、1999、


「市場」の復讐が始まった

機甲部隊十個を持ち、軍事、外交で世界を操るアメリカ。しかし、市場はそれを許さない。かつて八代将軍徳川吉宗、米価を半値にせよと命じたが、適わなかった。
EUを推進してきたオットー大公(オットー・フォン・ハプスブルク)、ロスチャイルド、それを助けるモルガン、カーネギー、メロン。
1931.9/21、アメリカ政府の要求に応えられず、ポンド・スターリング体制の崩壊=大英帝国の崩壊。
1944.7/1、ブレトン・ウッズ体制=金ドル体制。IMF、世銀発足。
1971.8/16、ニクソン・ショック。英独仏の蔵相の要求に応えられず、金ドル体制の崩壊。アメリカの国力低下。
1972、ロックフェラー提唱の下、米欧日三極会議。これが後にG5、G7、サミットになる。
ペーパー・ドル体制、続く。
1998.12/、ブラジル金融危機に対して、IMF、410億$の支援。
1999.5/、ドイツ銀行、米バンカーズ・トラストを買収。
1999.2/2、クォンタム・ファンドの元マネージャー・アルミニオ・フラガ(38)、ブラジル中央銀行総裁に就任。


金融統制下の日本

調整インフレという虚妄。
1998春、米ポール・クルーグマン「日本は流動性の罠に陥って、ひどいデフレ状態になっている。このデフレ状態から抜け出す為に、流動性(紙幣)を大量に供給して、人口的にインフレを作り出せ」
大阪大学・猪木武徳、同調。
1998.7/11、経済企画長・塩谷事務次官、調整インフレ論の浮上に一定の理解。記事、日本経済新聞。
1999.5/3、ロバート・サミュエルソン「楽観論の背景には、リ・インフレーション理論がある」と警告。記事、ニューズ・ウィーク。
地域新興券の失敗で、クルーグマンも沈黙。


自由経済から統制経済に転換したアメリカ

自由経済のアメリカに対する、統制経済の日本。不況下の日本への自由化の圧力をかけるアメリカ。
1998.6/18、サマーズ財務副長官来日、不良銀行五十行をすぐに潰せと日本に圧力。
1998.7/12、自民党、参院戦で大敗。
1998.7/13、グリーンスパン連銀議長、ネイサン・ロスチャイルド、香港BIS開設祝いののち極秘来日。日銀にて、BIS国際決済銀行の会議。
1998.8/17、ロシア政府、外国決済停止、デフォルト宣言。ロシア危機。
1998.9/24、未明、LTCM破綻、アメリカ、35億$公的資金注入。
1998.9/4、サンフランシスコにて日米蔵相会議、ルービン、サマーズ、宮澤、榊原、山口、斎藤、ガイトナー、マイヤー。日本方式の称賛、金融自由化から、税金投入による大銀行救済への方針転換。
1998.9/13、G7緊急声明、米英の金融機関、巨額損失。
1998.10/3、G7共同声明、世界的金融不安を阻止すると宣言。日本の公的資金投入方式への高い評価。
1998.10/5、「欧米の株が下がり、日本に期待。公的資金投入に踏み切るべき」リチャード・クー野村月曜メモより。
1998.10/26、トミー・コー「アジアを統制経済であると非難してきたアメリカが、LTCM救済。これは何だ」 タイム誌での討論発言。ハーバード大ジェフリー・サックス、野村リチャード・クー、反論せず。チューリッヒ・デビッド・ヘイル、ドイツ銀ケネス・カーティス、傍観視。
1998.10/、政府自民党、「金融再生関連法案」「金融早期健全化法案」可決。同時に、1997.12/可決、緊縮財政による国家財政再建法「財政構造改革法」が闇に葬られる。
1998.10/、政府、金融再生委員会を発足。金融再生担当相に大蔵省の柳沢伯夫。
1999.1/18、リチャード・クー「ペイオフ制度を停止すべし、政府は預金者保護を無制限でやるべし」記事、日本経済新聞。
1999.1/22、ジョージ・ソロス「日銀が国債を引き受けるべき」日経。
証券経済研究所主任・紺谷典子、同調。
1999.2/2、ダボス会議にて、ルービン財務長官「日銀が国債を引き受けるべき」と加藤紘一前幹事長に対して発言。
1999.2/27、サマーズ、柳沢に対し、「大きな仕事をやり遂げている」と絶賛。日経。
以上がアメリカの転換。


大手銀行15行に対する公的資金投入額(単位億、1999.7/段階)

日本興行 6000
第一勧業 9000
さくら  8000
富士   10000
住友   5010
大和   4080
三和   7000
東海   6000
あさひ  5000
三井信託 4002
三菱信託 3000
住友信託 2000
東洋信託 2000
中央信託 1500
横浜   2000
合計   74592


日本の「ゼロ金利」を仕組んだアメリカ

1985、プラザ合意、マルクと円を市場に放置。1ドル240円が120円に。冷戦のただ中、双子の赤字に苦しむアメリカへの支援。
これ以上の貢納がゼロ金利によって生み出されている。
日本の総資産、2000兆。金利1%で20兆、2%で40兆、3%で60兆の金が日本に入る。これを阻止したいアメリカ。
日本との間に4%の金利差がほしいアメリカ。うち2%はカントリー・リスク、資本は金利差4%で海外に流れ出す。米国債は年利6%、日本の資本を吸収できる。
300兆から400兆の金が米国債に流れている。これを元手にロシア投機、ブラジル投機、デリバティブ等で儲けるアメリカ。
アメリカが抱える1100兆の財政赤字の1/3を日本が手当している。日本のアメリカに対する経済抑止力。この金を日本に戻さない為の金利差4%。
1999.1/、大蔵省主計局、資金難を理由に、理財局の発行する国債の買い入れを停止。額面割れした国債、利回り1.5%→2.5%へ。国債利回り=長期金利利回り、日本の長期金利が2.5%になれば、米国のそれは6.5%でないとやっていけない。それは不可能。連銀は短期金利は動かせるが、長期金利は市場に従うもの。
1999.2/17、大蔵省、国債買い入れ再開。
1999.2/末、サマーズ緊急来日。
3/11、中川雅治理財局長、市場への影響を避ける為、激変緩和措置。
3/17、宮澤蔵相、国債買い入れを継続、月二千億なら可能。この財政再建から現状維持策への転換はアメリカの圧力によるもの。これで日本の長期金利は1.3 %となる。
筆者副島の提案、6/25日現在、米国債は6.15%という高金利を付けている。日本国民は、直接米国債を買うべき。 (所感、高利で釣ってドル安というのが過去二十年の動き)
1998.11/17、米ムーディーズ、600兆負債を理由に日本国債の格付けを切り下げ。年明けて一月、額面下落が長期金利上昇につながり、それがアメリカの長期金利にまで連動する事が判ると、日本国債格付けのさらなる引き下げという話は聞かなくなる。経済学と言えどもこの程度。


大蔵省と日本銀行の秘密

郵貯250兆、簡保100兆、年金150兆、合わせて500兆が国民の財産。
これが財政投融資で運用、85ある財団法人や政府系金融機関で使われている。天下り官僚とコネ入社ののらくら社員に喰い潰されて、逆鞘で赤字。
やがて来るハイパー・インフレ。唯一の救済策は、公定歩合の引き上げ。
1998.10/5、ドイツ連銀ティートマイヤー総裁の警告、「ドイツの金利は史上最低水準にあり、米国はなお短期金利が5.25%と、ドイツより2%も高い」 暗に日本のさらなる超低金利を指す。
アメリカの対日経済班は、閣僚と大蔵官僚を押さえれば、日本経済を操作できると読んだ。お上に逆らわない日本国民。
公定歩合を引き上げよ。資本主義は倒産があるから素晴らしい。個人に責任を取らせるから、社会全体に毒が回らない。


日銀のおかしな行動

1998、大蔵省71兆の国債発行、うち41兆は借り換え債、うち30兆は新発行。一年と一日たった時点で、日銀が市場から買い取っている。=買いオペレーション。実質的には、直接引き受けに等しい。
さらに日銀は、ゼネコン等のCPという不良手形を買い込んでいる。結果として、市中に資金をばら撒いている。
さらに貸し渋り対策。すでに平均4000万借金のある中小・零細業者。ここに各県の信用保証協会の保証付きの1000万が上乗せされる。この原資は郵貯、預金者と事業主とで相殺している。

高橋是清、札を刷りまくって、裏が白紙の札まで出した。しかし、景気は良くならず、1931.2/26、射殺。日本は軍国主義へ。

絞れば絞るほど金の出る国・日本。
1991.1/、湾岸戦争の義援金1兆4000億(90億ドル)、石油税リッター三円の値上げで捻出。

アメリカ自身は、厳しい財政健全化政策を取っている。グラム・ラドマン法で、赤字国債発行を厳しく制限。日本に対しては、年間三十兆の赤字国債発行を強要。ゼロ金利政策をも強要。

エコノ・グローバリストの面々
ジョゼフ・ナイ、エズラ・ヴォーゲル(ジャパン・アズ・ナンバーワンの著者)、ナサニエル・セイヤー・ジョンズ、マイケル・グリーン、ロバート・ルービン、ラリー・サマーズ、ティモシー・ガイスナー、キャロライン・アトキンソン、キャロル・カーネス、ロビン・ホワイト、リチャード・クー、草分けとしてはエドウィン・ライシャワー大使。

アンチ・グローバリストの市場主義者
チャーマーズ・ジョンソン(通産省の研究の著者)が中心、さらに軍事面ではテッド・カーペンター、ダグ・バンドウらが日本の自立を促す。

1990「日はまた沈む」のビル・エモット、「不機嫌な時代」のピーター・タスカ、「日本権力構造の謎」のカレル・ヴァン・ウォルフレンも日本人の味方。

外資による買収と提携

買収
日本リース GEキャピタル、米
東邦生命 GEキャピタル、米
レイク GEキャピタル、米
山一証券 メリルリンチ、米
日興証券 トラベラーズ、米シティ
日産生命(あおば生命) プランタン・グループ、仏


参考
副島隆彦の学問道場
今日のぼやき

http://www.oct.zaq.ne.jp/poppo456/index.files/b_soejima1.htm
posted by ヒート at 12:23| Comment(1) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして

プラザ合意について調べていく中でこのブログに当たりました。
リンクさせていただきました。
Posted by MTO at 2005年04月05日 22:49
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